職場のストレスチェック23項目とは

職場のストレスチェック23項目は、厚生労働省が「職業性ストレス簡易調査票」の簡略版として例示している質問票です。仕事による心理的な負担を、23の質問から振り返ります。

ストレスというと、忙しさや仕事量だけを想像しやすいかもしれません。しかし、同じ仕事量でも、自分で進め方を決められるか、疲れや不眠などが現れているか、上司や同僚へ相談できるかによって、受ける影響は異なります。

そのため、この調査票では「仕事のストレス要因」「心身のストレス反応」「周囲のサポート」の3領域を一緒に確認します。

目的は、自分の状態への気づき

結果を病名に結びつけるのではなく、負担が重なっていないか、休養や相談が必要ではないかを考えるきっかけとして活用します。

23項目で調べる3つの領域

仕事の負担、心身のストレス反応、上司や同僚からの支援という3領域を表したイラスト
仕事の状況、心身に現れた反応、職場の支援を分けて確認します。

1.仕事のストレス要因

仕事量や時間的な負担に加え、自分のペースで進められるか、仕事の順番や方法を決められるか、自分の意見を方針へ反映できるかを確認します。単に「仕事が多いか」だけでなく、仕事のコントロールのしやすさも含まれます。

2.心身のストレス反応

最近1か月について、疲労感、緊張、不安、落ち着かなさ、気分の落ち込み、食欲、睡眠などを振り返ります。これらはさまざまな理由で起こるため、一つの回答だけで原因や病気を決めることはできません。

3.周囲のサポート

上司や同僚へ気軽に話せるか、困ったときに頼れるか、個人的な問題を相談したときに話を聞いてもらえるかを確認します。支援の得やすさは、仕事の負担による影響を考えるうえで大切な要素です。

簡略版23項目と標準版57項目の違い

厚生労働省の資料には、標準版57項目と簡略版23項目があります。23項目版は回答時間を短くしやすい一方、確認できる尺度が限られます。

57項目版では、仕事の適性、働きがい、身体愁訴、家族や友人からの支援、仕事や家庭生活への満足度なども含め、より詳しく状態を把握できます。厚生労働省は、研究の蓄積と使用実績がある57項目版を標準的な調査票として推奨しています。

23項目版は「短い57項目版」ではありません

主要な3領域は確認できますが、57項目版と同じ細かさのフィードバックが得られるわけではありません。手軽さと情報量の違いを理解して使うことが大切です。

ストレスチェック結果の見方

結果を見るときは、合計点だけでなく領域別の傾向を確認しましょう。仕事の負担が高い、心身の反応が多い、周囲の支援を得にくいといった特徴によって、考えられる対応が変わります。

  • 仕事の負担が大きい:業務量、期限、役割分担、裁量について調整できる点がないか考える
  • 心身の反応が多い:休養を確保し、状態が続く場合は産業医や医療機関などへ相談する
  • 支援を得にくい:直属の上司以外も含め、相談できる人や社内外の窓口を確認する

厚生労働省が示す高ストレス者の数値基準は、事業場で基準を決め、医師などの実施者が評価するためのものです。一般向けWebサイトの点数だけで、法的な意味での「高ストレス者」と断定することはできません。

結果を今後に生かすには

ストレスチェックは、点数を確認して終わりにするものではありません。気になった領域について、今できる小さな対応を一つ考えてみましょう。

  • 残業や持ち帰り仕事が続いていないか確認する
  • 優先順位や締切を上司と相談する
  • 短い休憩と睡眠時間を確保する
  • 職場の相談窓口や産業医の利用方法を調べる
  • 不眠、食欲低下、強い不安や落ち込みが続く場合は医療機関へ相談する

点数が低くても、本人が強いつらさを感じている場合や、生活・仕事に支障が出ている場合は相談してかまいません。点数は、相談してよいかどうかを決める許可証ではありません。

職場のストレスチェックに関するよくある質問

23項目では何が分かりますか?

仕事のストレス要因、心身のストレス反応、上司・同僚からのサポートという3領域を振り返れます。病気を診断することはできません。

回答期間はいつですか?

仕事に関する項目は現在の状況を、心身の反応は最近1か月の状態を回答します。周囲の支援は、上司や同僚との普段の関係について答えます。

結果が気になったら、どこへ相談できますか?

勤務先の産業医、保健師、社内相談窓口、かかりつけ医、精神科・心療内科、公的な相談窓口などがあります。差し迫った危険がある場合は、ためらわず119番へ連絡してください。

まとめ

職場のストレスチェック23項目は、厚生労働省が示す簡略版の質問票です。仕事の負担だけでなく、心身に現れた反応と周囲の支援を合わせて振り返れる点に特徴があります。

ただし、23項目版は57項目版より確認できる内容が限られ、一般向けWebチェックは法定ストレスチェックの代わりにはなりません。結果を自分の状態に気づくきっかけとして、休養、職場での調整、専門家への相談に役立ててください。